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サービスオフィスとは?シェアオフィス・レンタルオフィスとの違いや活用シーンを紹介

サービスオフィスとは、運営に必要な設備やビジネスサポートがフレキシブルに利用できるワークスペースのサブスクリプションです。この記事では、シェア・レンタルオフィスなどと比較した違いやメリット・デメリットを解説します。
丸の内JPタワーのサービスオフィス内の洗練されたラウンジエリア

要約

近年、通信インフラが充実し、リモートワークやテレワークといった新しいワークスタイルが浸透しました。そのような社会変化の中で、個々の社員が持ち味を発揮するためには、フレキシブルな職場環境が重要となります。

そこで近年注目されている新しいオフィス形態が「サービスオフィス」です。この記事では、サービスオフィスの特徴や市場の動向、レンタルオフィス・シェアオフィスといったほかのオフィススタイルと比較した違いを解説します。メリット・デメリットや自社がサービスオフィスの利用に向いているかどうかも分かる内容になっているので、ぜひご一読ください。

サービスオフィスとは

まず、サービスオフィスとはどのようなものなのか、特徴や市場の動向を踏まえて説明します。

サービスオフィスの特徴

「サービスオフィス」とは、専門的なオフィスサービス付きワークスペースのサブスクリプションです。別名「プライベートオフィス」ともいい、会社経営・運営や業務に必要なハイクラスのインテリアや設備が完備されています。

サービスオフィスのレンタルでは、賃料に設備の利用料金や光熱費などのサービス費用が含まれているため、そういった固定費を別途に支払う必要がありません。業種やワークスタイルに応じて最適なオフィスが自由に選べるので、さまざまな用途に利用されています。

サービスオフィス市場の動向

サービスオフィス市場は、年々拡大傾向にあります。特に都市圏では、2010年以降、サービスオフィスを含むフレキシブルオフィスの拠点数・面積・事業者数ともに右肩上がりです。

その背景には、通信インフラの充実と働き方の多様化、ポストコロナにおける「ニューノーマル」の普及があります。リモートワークやテレワークといった新たなワークスタイルが浸透したことで、サービスオフィスの人気がより高まりました。

今後、社会情勢やオフィス稼働率の変化へ柔軟に対応する新スタイルのワークスペースとして、サービスオフィスの需要はますます増えていくでしょう。

サービスオフィスで受けられるビジネスサポート一覧

サービスオフィス内の個室オフィスに置いてある高級オフィス家具

次に、サービスオフィスで提供されるサービスにはどのようなものがあるのかをみていきましょう。

ラグジュアリーなインテリア

サービスオフィスの内装は、すべてのインテリアがハイグレードです。そのため、事務所のビジュアルと利便性が重視される士業や、ハイクラスな顧客を招くことの多い業種など、ラグジュアリーな空間を演出したい企業・事業のニーズに応えます。

また、サービスオフィスによっては、よりプライベートな空間の利用が可能です。例えば、表札にブランドロゴを入れたり、ワーキングスペースのレイアウトをカスタマイズしたりなど、ブランディング向上にも貢献します。

さらに、会議室や、イベントに利用できるスペースなどもあり、ニーズに応じた多彩なオフィス空間が実現するでしょう。

充実した高機能設備

サービスオフィスには、あらかじめビジネスに必要な設備が一通りそろっており、すべて自由に利用可能です。電話機や複合機、シュレッダーなどのベーシックなビジネス機器はもちろん、大人数に対応した高速ネットワークサーバーも完備されています。セキュリティ対策も万全なので、安心して利用できるでしょう。

そのほか、一部のサービスオフィスでは、サーバーラックや専用キャビネットなど、幅広い設備の設置に対応。カフェやバリスタバーなど、スタッフの福利厚生の充実につながる有人サービスが設置されているケースもあり、オフィス環境の充実が手軽に図れます。

好条件の立地

高級感重視のサービスオフィスは、その大半がアクセス良好な一等地に設置されています。信頼性が高く洗練されたプレミアムな立地の拠点が構えられるので、入居するだけで企業の社会的信用度が高まるでしょう。

各種受付の対応

サービスオフィスは、ホテルのように上質なホスピタリティが重視されています。有人受付が設置されているサービスが多く、来客対応やセキュリティ面も万全です。また、郵便物・宅配物の受け取り・転送なども任せられます。

総務・秘書業務の代行

総務・庶務や秘書業務の代行も、サービスオフィスのサポートの一環です。電話対応や書類のコピー、資料作成などの雑務の代行が依頼できるため、コア業務に専念できるでしょう。

サービスオフィスと別形態のワーキングスペースとの比較

現在、サービスオフィスのほかにも多彩なレンタル制ワーキングスペースが展開されています。ここでは、サービスオフィスと比較した違いをみていきましょう。

サービスオフィスとフレキシブルオフィスの違い

フレキシブルオフィスとは、従来の限定的なオフィス空間とは異なる、柔軟性の高いワーキングスペースの総称です。

サービスオフィスはフレキシブルオフィスの一形態であり、そのほかにもレンタルオフィスやシェアオフィス、コワーキングスペースなどさまざまなスタイルがあります。

サービスオフィスとレンタルオフィスの違い

サービスオフィスとレンタルオフィスは、基本的に同形態のワーキングスペースです。両者の大きな違いは、提供されるサービス内容の範囲やイメージにあります。

サービスオフィスは、ラグジュアリー感を重視したワークスペースです。一等地にオフィスが構えられるほか、ファーストクラスのオフィスサービスが受けられます。

一方、レンタルオフィスはよりビジネスライクなサービスです。必要最低限の設備・環境と、無人サービスの提供が基本となっています。

なお、レンタルオフィスの詳細を知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。

レンタルオフィスとは?種類・従来のスタイルとの違いとメリット・デメリットを解説

サービスオフィスとシェアオフィスの違い

サービスオフィスとシェアオフィスの違いは、利用できるスペースの広さにあります。サービスオフィスが一つの専用の個室を借り切るのに対し、シェアオフィスは席やブースがレンタル可能です。

つまり、シェアオフィスではスペースの占有は不可であり、よりフリーな空間となっています。その分コストは抑えられますが、セキュリティや環境面の不安が否めません。

サービスオフィスとコワーキングスペースの違い

コワーキングスペースとは、仕事専用の共有空間の席やブースを借りるスタイルのワークスペースです。そのため、サービスオフィスとは異なり、個室の利用は基本的にできません。

なお、コワーキングスペースは、先述のシェアオフィスとよく似ています。しかし、コワーキングスペースでは利用者同士の交流に重きが置かれていることから、人脈やコミュニティ形成を目的とするワーキングスペース利用の際に最適です。

サービスオフィスとバーチャルオフィスの違い

バーチャルオフィスとはインターネット上の仮想空間であり、現実世界にスペースが確保できるサービスオフィスとはまったくの別物です。リアル空間にオフィスを構えるより、立ち上げや拡張などのコストが抑えられます。また、国内外での法人登記用に住所や電話番号のみを借りたり、eコマースなどWeb上でのサービス展開を基本とする事業の立ち上げたりする際にも便利です。

ただし、バーチャルオフィスは、現実に事務所がないと開業できない業種では利用できません。例えば、士業や人材派遣業、建設・不動産などの事業を営む際は、サービスオフィスといった別のサービスを選びましょう。

サービスオフィスとサテライトオフィスの違い

サテライトオフィスとは、本社もしくは本拠地とは別拠点にあるワークスペースです。なお、サテライトオフィスに決まった形態はありません。そのため、サービスオフィスも、サテライトオフィス設置時の選択肢の一つです。

サテライトオフィスは、新事業の立ち上げや、働き方改革への対応の一環として設置されるケースが多い傾向にあります。スタッフの通勤・移動時間の短縮やコスト削減になるほか、ひいては環境整備による生産性の向上にもつながるでしょう。

サービスオフィスとインキュベーションオフィスの違い

インキュベーションオフィスとは、起業・創業へのサポートに特化したレンタル制のワーキングスペースです。公的機関およびその委託事業として展開されているケースが多く、これから起業・創業する人を対象とし、利用期間も限定されています。

そのため、インキュベーションオフィスの利用にはサービスオフィスより細かい審査項目をクリアしなければなりません。しかし、コンサルティングや資金繰り、各種士業への相談などスムーズなスタートアップを支援する手厚いサポートが受けられるため、人気の高いワーキングスペースだといえます。

サービスオフィスと賃貸オフィスの違い

サービスオフィスと賃貸オフィスの大きな違いは、その費用にあります。例えば、サービスオフィス・賃貸オフィスそれぞれの利用にかかる初期費用は、以下のとおりです。


初期費用サービスオフィス賃貸オフィス
保証金(敷金)賃料の2〜3ヵ月分賃料の12ヵ月分
礼金なし賃料の1〜2ヵ月分
前払いの賃料なし1ヵ月分
火災保険料なしあり
委託料(連帯保証人がいない場合)なしあり
仲介手数料なしあり
工事費
(内装・外装やインフラ開設など)
なしあり
オフィス家具・設備の設置費なし
(一部オプションあり)
あり
共益費ありあり


上記のとおり、初期費用だけでも大きな差があります。そのほか、賃貸オフィスだと、使用する設備の費用やレンタル料をランニングコストとして支払い続けなければなりません。

サービスオフィスなら、賃貸に比べ初期費用が非常にリーズナブルです。オフィスの賃貸にかかる大半のランニングコストは賃料込みとなっており、オフィス開設および保守・運用にかかる費用負担が大きく抑えられます。

サービスオフィスの5つのメリット

サービスオフィスにあるバリスタバー

サービスオフィスを利用するメリットは、主に次の5つです。

  • スピーディーにオフィスが立ち上げられる
  • オフィスの運営・管理にかかる費用が抑えられる
  • ニーズに応じたスペースが借りられる
  • 上質できめ細やかなサポートが受けられる
  • テナント間での交流が生まれる

スピーディーにオフィスが立ち上げられる

サービスオフィスは、オフィスを一から構える必要がないため、新規事業・サービスの立ち上げもスピーディーに完了します。

本来、オフィスの立ち上げには、煩雑な工程が必要です。物件オーナーとの賃貸交渉・契約から環境整備まで、すべて完了させるには多くの時間を要します。

サービスオフィスなら、ビジネスのスタートアップに欠かせない設備・環境が一通りそろっているので、一連の手続きが不要です。「一刻も早くオフィスを構えたい」「地方や海外などへ新たな拠点を作りたい」といったニーズにも対応します。

オフィスの運営・管理にかかる費用が抑えられる

通常、オフィスの立ち上げには多くのコストがかかります。なぜなら、オフィス自体の賃貸料だけではなく、オフィス家具の設置やOA機器、通信環境の整備といったイニシャルコストが必要となるためです。

くわえて、オフィスの運営をスタートした後も、各種設備の保守・管理および故障時の入れ替え、室内清掃などの固定費がランニングコストとしてかかります。

サービスオフィスは、ビジネスに必要な設備があらかじめ完備されているうえ、保守・管理は運営会社の仕事です。固定費や追加費用も基本的に不要なため、オフィス運用コストが最小限に抑えられるでしょう。

ニーズに応じたスペースが借りられる

サービスオフィスは、ビジネスの規模やスタッフの人数に応じ、最適なサイズのワークスペースが選択可能です。プライベートオフィスはもちろん、臨時の会議室やイベントスペースなどあらゆるニーズへ柔軟に対応します。

例えば、新規事業の立ち上げ・移転や働き方改革の一環としてのサテライトオフィスの導入、被災時や緊急時のバックアップオフィスなど、さまざまなケースにマッチ。ニーズに応じて多彩な使い方ができる、プライベートなオフィス空間です。

さらに、空きがあれば、利用スペースの拡大・縮小も手軽かつスピーディーに実現します。契約内容を自由にカスタマイズできるサービスオフィスもあり、事業拡大や一時的な増員などさまざまなケースに対処できるでしょう。

上質できめ細やかなサポートが受けられる

サービスオフィスは、ワークスペースの賃貸だけではなく、上質なサポートサービスが充実している点が最大の特徴です。

一例として、サービスオフィスでは次のようなオフィスサービスを提供しています。

  • 多言語での電話・来客受付
  • 郵便物の対応
  • ITサポート
  • データセンター設備
  • 総務・秘書業務を代行するコンシェルジュサービス
  • クリーニング
  • パントリー・カフェ設置

各種サポート内容を自由に組み合わせてプランニングできるサービスもあるため、必要に応じて最適な環境が整います。

テナント間での交流が生まれる

サービスオフィスには、自社以外にも複数の企業や事業が同居しているため、自然にテナント間の交流が生まれます。

別の企業・事業との人材交流により、人脈が作れるほか、新たなビジネスチャンスがつかめるかもしれません。

サービスオフィスのデメリット

サービスオフィスを利用する際は、次のような点を留意のうえ検討してください。

  • 設備や用途が限定される場合がある
  • 保証金の支払いがある

設備や用途が限定される場合がある

サービスオフィスのインテリアや設備は、基本的に無断での改装・入れ替えなどができません。くわえて、ほかのテナントが入っていることを考慮すると、大音量の音楽を流したり、小売・飲食店として利用したりなど、騒音・異臭が発生する可能性のあるビジネスの展開は困難です。

また、単独のインターネット回線を共有するタイプのサービスオフィスの場合、通信速度が低下しやすいため、オンライン業務の多い事業には向きません。

とはいえ、別途スペースや個別の無線LANが確保できるサービスオフィスを選ぶことで、より幅広いニーズに対応できるようになります。

保証金の支払いがある

一般的に、サービスオフィスの利用開始の際は、保証金の支払いが求められます。ただし、退去時に未収金がなければ全額返金されるので安心です。

サービスオフィスの利用に向いている企業・業種

サービスオフィスにあるビジネスラウンジ

サービスオフィスは、幅広い働き方へ柔軟に対応するワーキングスペースですが、特に次のような企業・業種におすすめです。

  • 働き方改革を検討している企業・業種
  • 一等地にオフィスを構えるコストを抑えたい企業・業種
  • 中小企業や小規模のベンチャー企業

働き方改革を検討している企業・業種

サービスオフィスは、スムーズかつスピーディーに働き方改革を実現したいときに最適な選択肢だといえます。新拠点が手軽に設置可能であり、非出社のワークスタイルに必要な設備があらかじめ整えられているほか、立地や環境などの課題もクリアできるでしょう。

一等地にオフィスを構えるコストを抑えたい企業・業種

立地の良い場所にオフィスがあるとイメージがよく、社会的な信頼性も高まりますが、運営に多大なコストがかかります。特に、一等地・繁華街などでの起業・拠点設置の際は、コストも甚大です。サービスオフィスなら、一等地でのオフィス設置が容易なだけではなく、ランニングコスト・イニシャルコストともに最小限です。

中小企業や小規模のベンチャー企業

サービスオフィスは、起業・創業に必要な設備・環境の整備が不要なうえ、利用するスペースの規模や時間なども自由に設定可能です。中小企業や小規模のベンチャー企業など、少人数体制やスタッフ・スペースの増減が予想されるケースにも柔軟に対応できます。

ハイグレードなサービスオフィスなら「エグゼクティブセンター」へ

サービスオフィスは、フレキシブルかつハイグレードなビジネス環境を手軽に構築したい方に最適なオフィスソリューションです。設備・サービス・立地のすべてがラグジュアリーなオフィスを、賃貸よりリーズナブルに利用できます。

「エグゼクティブセンター」は、30年以上の歴史と世界220以上の拠点を有するサービスオフィスです。都内・横浜の一等地に構えたプライベートオフィスに、高機能かつ充実した内装・設備や、最上級のビジネスサポートをご用意しています。

さらに、バリスタの淹れたコーヒーや軽食がオフィス内にいながら注文できるなど、ホテルライクなサービスが受けられるのも特徴です。

オプションとして会議室やラウンジエリアを完備しているので、ミーティングや交流会などさまざまな用途に応じて活用できます。

個々のニーズや課題に合わせてサービスを組み合わせ、最適化したワークスペースを提案します。ぜひ一度お問い合わせください。